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2025年09月15日

湘南“大磯の家”完成!

完成見学会を2日間開催させていただいたS様邸“大磯の家”。

大磯の家づくりの原稿を書く時にいつも感じる違和感…
大磯の街は、「湘南」という言葉があまりしっくりこない感じがします。
理由は、避寒地として発展しこの街に住んだ著名人が多い
(伊藤博文・吉田茂・島崎藤村など、今もその建物は活用されています)こと。
そして建築を生業としている私たちからみても、街並みに無理矢理感というか作られた風景がなく、
浮ついたところがなく落ち着いているところ(個人的感想)。
駅も背の高いビルが無いところも生垣が多いところ擁壁より玉石が多いところもどこか懐かしい時間が流れています。

S様とは、土地の見立てからお付き合いをし、その途中ではせっかく選ばれた土地や中古住宅に対して
「良くないと思います。良い暮らしになるイメージ湧いてこないです」とネガティブな意見を言わせていただいたりと…がっかりさせてしまうようなことも何度か。
そして紆余曲折あり、やっとここまで…少し高台にある1番良い土地に巡り合ったのだと思っています。
駅からここまでの道すがら緑も多く大磯らしい風景もあり地に足ついた品の良さも感じられます。

ここ大磯の家の特徴は、その外観の形状〜敷地に合わせた関係で四角じゃないんです。
工務店サイドからは、手間暇かかり決して喜ばしいことではありませんが、
創和建設は実は三角の家はそれなりに多いんです。外部の有能な設計者にお願いすることが多いので…
というかほとんど、皆さん施主様と一緒に自由な設計になります。
創和建設の標語“もっと自然に…もっと自由に”そのままです。
四角と三角を組み合わせた舟形形状の家。外装の杉板と高千穂シラスさんのそとん壁で仕上げています。

そしてその形になったもう一つの理由が、窓からの景色も大切に考えたから
→たぶん、設計の市川さんのアタマにあったはず。
完成した家の窓から見る景色が、住宅街の嫌な景色を排除し良い景色だけを切り取っているように見えます。
構造は、神奈川県相模原市の「つくいの木」…綺麗です。
東京・多摩産材や埼玉・西川材に比べると後発ということで、知名度は今ひとつですが、
それだけ良質な木も残されています。

内装は、いつもの通り床に杉板無垢フロアー、壁に漆喰フラット仕上げ、
天井は漆喰に見えるが塗装で仕上げています。木建具もいつも通り、シックハウス(化学物質過敏症)も
考慮して、新潟県から無垢材&米糊&膠などで作りこんだ扉を使っています。
大工さん・左官屋さん・建具屋さん・塗装屋さんの腕の良さがわかります。
家は、設計が良く職人さんが良ければ失敗するわけがない。

水回り(キッチン)も、扉と同様に大樹の会から対シックハウスの家具キッチン(栗&杉板)を製作。
大工さんに設置してもらってます。こちらも素晴らしい。

これから数ヶ月、最後の仕上げは造園工事。
この場所そしてこの施主様に合う造園屋さんを紹介させていただいておりますので、完成が楽しみです。
完成の暁にはまたこのサイトで見ていただければ幸いです。
創和建設にとっての3軒目の“大磯の家”は、以前の2軒の施主様同様とっても自由な家になりました。

最後に、ここ大磯の街が…駅が、小径、風景が、ずっとこのまま続きますように…。