ホーム > お客様の声 > vol.26 自然に、そして自由に…国交省・住宅ストック新築住宅「ネコと暮らす家」

vol.26

「ネコと暮らす家」

自然に、そして自由に…
国交省・住宅ストック新築住宅

相模原市/H様邸
2018年1月施工 設計:小野和良

この家を一言で表すと「自然に、そして自由に…」というところか?施主・設計・施工のみんなで知恵を出し合い「〇〇を使ってはいけない」「〇〇は避けるべきだ」という、自然住宅で陥りがちなマイナス思考はひとまず置いといて、「○○があったら楽しいね」「○○はなくていいんじゃない?」など緩いスタンスで物事を考え話し合いすすんでいきました。
お引き渡しの日の、それぞれの感想や想いを簡単に文字にしました。

座談会に参加した人

  • ■ Hさん御夫婦(施主様)
  • ■ 小野さん(設計)
  • ■ 佐藤さん(創和建設・大工)
  • ■ 志村さん(創和建設・代表)

家づくりを始めるにあたり、こだわったところはなんですか?

Hさん:与えられた家ではなく、自分たちでアレンジして少しづつ加えながら完成させる家になるといいと思いながら、セルフを可能な限り、そして「猫のいる風景」を想像しながら暮らしの想いを膨らませていきました。自分たちも一緒に家づくりに参加していきたいので、セルフに向いている素材選びも入念に調べ、また相談しながら決めていこうと心掛けました。

皆さんが、今回の工事中に思い出に残っていること、なにかありますか?

Hさん:国交省事業“里まっち”の補助金を利用するため、期限が決められていた家づくりだったので、それに間に合わせるために大工さんをはじめ各職人さんが、休まず夜遅くまで灯りをつけて頑張ってくれたことが何より印象深かった。残り数日で、なんとか間に合い良かったです。そして何より、急いだことを感じさせない出来の良さに感心しました。

小野:玄関ドアのガラスを選ぶ時、今まで使用したことのない柄で、どんな感じに仕上がってくるのか楽しみでしたが、想像以上に良かったので選択の幅が広がりました。また、奥さんとお母さんでセルフで塗られた漆喰がとても上手だったのでとても驚きました。

佐藤:Hさんのご主人さんが電気工事をセルフ(といっても本業ですが…)で参加されたので、施主と一緒に家づくりに携われるという緊張感と楽しさがありました。Hさんの好きな雰囲気が私とドンピシャに合っていたので、それもやけに嬉しかったです。そう経験できることでもないですし。木工事が終わったときは、疲れてはいなしたが、それ以上の満足感に満たされていたのを覚えています。

志村:設計から施工まで1歩下がって見ていました。“素材感・抜け感そして自由”な家になってくれるといいな…と思いながら、周囲の空気を読まずに時折口を挟んだのを覚えています。工期の少ない中で、施主さん・設計士さん・大工さんそして弊社の現場監督の原をはじめ、みんなが一つの方向を見据えてとても頑張っていました。一番の感想は「この期間で、これだけの質の家が出来ちゃった(笑)」…感謝しかないです。

この家の1番のお気に入りの場所やポイントはどんなところですか?

Hさん:全体のイメージを大切にしたのはもちろんですが、猫部屋・寝室の小さな覗き窓(リビングとの繋がり)・洗面台のタイル・家の中心を上がっていく階段…など、ちょっとしたところの空間や素材感など自分たちのこだわりがしっかりとカタチになったこと。

小野:リビングの採光を高窓からとったことで、この家に包まれているようななんとも言えない安心感が得られました。間仕切りの壁が少なく視線が抜けるので、面積以上に広がりや開放感を感じられるのが個人的には気に入っています。また、2階のフリースペースから見える北側の景色もお気に入りです。

佐藤:やはり私は大工なので「和室の小あがり・天井の板張り・2階のスノコ板・開放的な吹き抜け」がとても好きです。自分で一生懸命つくっているので、どこもかしこも全部いいんですけどね。

志村:1階の小あがりの和室に腰かけたり寝そべって見える部屋の景色がとても好きです。対角線に広がるキッチンの奥行き感と、見上げの斜めにせりあがった吹き抜けのこれでもかの開放感と迫力は「気持ちいいな~」の一言。抜け感とメリハリって大切なんだなと改めて考えさせられました。

セルフビルドをされましたが、たいへんさや楽しさろ聞かせて下さい。

Hさん:左官や塗装のセルフの仕事で新築の家づくりに関われるって楽しそうではありましたが正直心配でした。ただ、誰でも出来ることでもないしチャンスでもありましたので、やって良かったと思っています。普段気にすることのなく、触らないような家の隅々まで、少しとはいえ自分たちが関われたことで、この家に一層愛着が生まれてきました。

小野:佐藤:志村:なんだかんだ、Hさんとってもセルフ上手い!

創和建設の現場では普通なのですが、施主…設計…監督…施工という縦ラインの現場進行ではなく誰もが良かれと思ったことは口にし変えていく。顔の見える家づくりのとても良いところです。たまにそれが工期に支障をきたすこともありますが、なにより施主様の満足度は高くなる。

藤野観光協会主体の国交省住宅ストック事業“里まっち”、そして創和建設・不動産部が現在企画している藤野の自然住宅限定分譲土地“minotakeの家・プロジェクト”のモデルともいえる今回の“猫と暮らす家”。自然素材にこだわりながらも自由度は削らないよう考え、“施主の大好き”が反映された楽しい家になりました。
小さくても豊かに暮らすための工夫があちこちに散らばって、これから先もっともっと施主色に変貌を遂げていくであろうことを楽しみにしています。